タイの夜明け。北へ②

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<続き>

まずはバンコクの大動脈ともいえる大通り、ウィパワディー通りからモーターウェイに乗り高速クルージング。滑走路に使えそうなほどひたすら直線の高速道路で、ここを走っている時はやはりポルシェが恋しくなる。ここはかなり路面状態も良いのだ。

暫く日本にいて、徐行しているような眠気を誘うスローな道路に慣れていると、ここタイでのドライビングはアドレナリンが分泌されて非常に気持ちいい。

周囲の車は日本では考えられない位のスピードで流れている。車の性能に依存するが、ピックアップトラックなどのスピードを出すと安定感のないような車種でも150㎞/h以上で走っているドライバーが少なくない。重心も高くブレーキ性能も高くないので非常に危険だ。

ちなみに、ここタイではどんなに排気量があろうと、2輪車の高速道路への乗り入れができない。車のドライバーにとっては非常に安心なのだ。

しかしモーターウェイは郊外都市、ラングシットまでの20分足らずで終わってしまう為その先は一般道をひたすら走る。それでもここタイの一般道は日本の高速道路をはるかに上回るスピードで流れている。

夜間は国道も大都市の市街地以外はほぼ照明もなく、非常に暗い。また、ガードレールもないので道路の幅もよく見えない。
トラックなどの尾灯は日本と違い非常に暗く、球切れも珍しくないので間近まで来ないと見えないのだ。

2-3時間走った頃か。空が白み始めてきた。夜明けだ。多少の霧があるものの路側がはっきりと見えてきた。

夜明けの美しい景色の中、アクセルを踏み込み、しばらく牧場・田園風景を見ながら朝のドライビングだ。夜明けと寺院のフォルムはいつ見ても美しいものだ。

そしてそのまま快適なクルージングを続けていると、500m程前方でピカピカ・チカチカと変な光がグルングルン。変わった人か陽気な人が踊っているのかとも思ったが、一応減速してみると警官が懐中電灯を振っていた。検問だ。

警官は勝ち誇ったような顔で車を降りてこちらへ来るようにと言っていたので、車を降りて数人の警官が待ち構えている指定された場所に行ってみる。そして、しばし会話を楽しみ一件落着。給料日前で懐が寂しかったのか?

警官は私に敬礼をして、

「ありがとうございます。きをつけて」

と笑顔で見送るのだ。

”微笑みの国タイランド”なのだ。

お金とコネが全てを左右する世界。逆にこれらがないと少し不便な社会なのかもしれない。

Mはまた北に向けて走り出した。

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